地域大国 2016 7 23

 2016年のアメリカ共和党大会で、
大統領候補に指名されたトランプ氏の演説を読むと、
総じて「内向き」であることが特徴です。
「アメリカを守りたい」という思いがにじみ出ています。
 一方で、世界をどうしたいのか、
あるいは、世界にどう関与していくのかは不明です。
 これは、オバマ大統領が「世界の警察官をやめる」と演説した状況よりも、
さらに、「内向き」を進める可能性があります。
 私は、10年以上前に、このサイトで、
「アメリカは、やがて地域大国になっていくだろう」と書きました。
 当時は、ブッシュ政権だったので、
「アメリカが地域大国になるなんて、あり得ない」という反応でしたが、
オバマ政権、そしてトランプ政権になれば、
アメリカが地域大国になっていく動きは加速するでしょう。
 こうなると、問題は、
アメリカに安全保障を依存している国(日本など)が、どうなるか。
 しかしながら、多くの日本人は、
世界の動静とは関係なく、平和ボケの日々です。
 このようなことになってしまうのは、
多くの日本人が世界情勢を知らないし、
知る気持ちもないからです。
 さらに、事態を深刻化させているのは、
日本の政治家も、平和ボケしていることです。

「米軍が見た自衛隊の実力」(北村 淳)から引用
 極めて情けない話だが、
「海上自衛隊の艦艇がマラッカ海峡を通過する前に、
われわれがP-3を出して安全を確認している」という話を、
アメリカ海軍P-3部隊関係者から聞いたことがある。
 いくらなんでも、そのようなことはないだろうと思っていたところ、
海上自衛隊のP-3C部隊関係者から、
「そのような事実もあった」という話を聞いた。
 自国の軍隊すらアメリカ海軍によって護ってもらっているのでは、
アメリカ海軍に「われわれが日本のシーレーンをオープンにしている」と豪語されても仕方ない。





































































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